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流行色は、2年前から計画的に決められているって知っていますか?

アパレルはもちろんコスメ、ライフスタイルプロダクツなどの商品企画や、広告、CG等のデザインに関わる様々な製品に、色が関係しています。

アパレルでは実売期の
2年前 :色
1年半前:素材
1年前 :デザイン、ディテール
を決定し、
半年前 :コレクション

実売期 と、計画的に製品がつくられるのが一般的です。

JAFCA(日本流行色協会)が発表した、2023-24AWのトレンドカラーをご紹介します。

<レディスウェア>
Our Resilience アワー・レジリエンス(私たちの困難を乗り越える力)

人と繋がり、知恵を持って難局を生き抜く

私たちは地球に生きる生命の一部である。人と繋がり、自然と繋がり、知恵を持ってこの難局を生き抜いていかなくてはならない。一人ではなく皆の力で、という意味を込められた全体テーマ。

穏やかな日々の暮らしを大切に思う気持ちが大きくなる。淡く穏やかなベーシックカラーはそんな思いを優しく包み込む今シーズン必要不可欠なカラーである。また、身体が脈打ち、生きることを実感するようなレッドや、人の力の及ばない世界を思わせるダークカラー、沈んだ心を奮い立たせて遊び心を思い出させてくれるような高彩度色を選定。

★Poser of Fragile パワー・オブ・フラジール/壊れやすいものの力★
★Vital バイタル/活力に満ちた★
★Mystical ミスティカル/神秘的な★
★Optimistic オプティミスティック/楽観主義★

<メンズウェア>
Pray for Peaceful Life 平和な生活を希求する思い

平和を希求する動きが強まる

落ち着きは見せたもののまだ油断のできない新感染症問題や欧州発の世界を巻き込む紛争など問題が続いている。これまでのファッションの歴史を振り返ると、いつの時代もファッションは平和主義を唱え、それぞれの時代に直面してきた問題点や社会の不条理、そして不快な強権主義に対して常にクリティカルに反応を示してきた。そのようなファッションの立ち位置で言うならば、現在直面している紛争問題はこれまで経験のないほど”平和”を希求する動きを強く示していくことになる。

シーズントレンド全体がリベラル、センシティブ、リキッドな方向性を明確化させている。一方でどこか不安定でセンシティブなカラーが数多く登場しているのも特徴となっている。減税、ファッション業界が直面する環境対策という大命題に対して循環型のファッション提案が増加傾向にある中で、廃棄回収や再生循環された繊維が織りなす混在感、不純物の混じり合う不安定なリサイクル素材や再生紙を想起させるメランジュ感のある色表現や濁りのある色味も注目要素となっている。

★Jet Setter ジェットセッター★
★Tech Couture テック・クチュール★
★Offbeat Dark オフビート・ダーク★
★Re-Tradition リ・トラディション★
★Earth Blue アースブルー ※Particular Color★

<プロダクツ&インテリア>
Alternative オルタナティブ(型にはまらない)

慣習から脱却し、新たな美意識に心を開く

私たちは今、予測がつかない時代に生きている。次々と明るみに出る音大は、今までのやり方では解決できない。既存の路線、同じ思考回路をたどっていては、問題の本質が見えてこない。まずは問題を掘り下げて、根っこ部分に何があるかを見つめなければならないだろう。

Alternativeというテーマには、型にはまらずに、勇気を持って、古語の美しさを発信していこうという意味が込められている。新しい価値観が古い価値観に取って代わる。定型化された美しさに対する概念も変わっていく。

まずは、形骸化した慣習から脱却すること。そして、新たな「美意識」に対して心を開くこと。そもそも「美しい」と思う感覚に政界も謝りもない。美しさに対する感受性は、自分の中から自然に浮き起こる感覚で、自分が美しいと思えば、それは美しい。皆が美しいとすることに賛同できなくても当然のことだ。

企業にも個人にも「個性」がある。互いの個性を喜び合える時代が始まりつつある。ひょっとすると、「強み」ではなく「弱さ」に、宝物が隠れているかもしれない。

★Life Looping ライフ・ルーピング★
★Neumorphism2.0 ニューモーフィズム★
★Guilty ギルティ★

秋冬らしいこっくりカラーが多い中、トランスペアレントを感じさせる優しい色合いや、サスティナグッドな地球を感じさせるブルーなど、かなりレパートリーが豊富なシーズン。

特にレッドはコレクションでも多用されており、気になるカラー!

あなたの気になる色は何色ですか??
お気に入りのカラーグループはありましたか??
まだまだ暑いですが、色から秋物を取り入れてファッションを楽しみましょう!

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Keiko Kitamura

学生時代よりアパレル業界に携わり卒業後はデザイナーズブランドに勤務。現在は都内ファッション専門学校で後進育成に努める一方、色彩理論を駆使したイメージコンサルタントとして...

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